ちゃおにはかねてから行ってみたい神秘の秘境ともいえるパワースポットがありました。
それは、名草巨石群と名草厳島神社。
実は小さい頃に家族で行ったことがあるそうなのですが、巨石を見た覚えが一切ないんです。
なぜかと母に尋ねてみたら、当時は巨石までたどりつけなかったとのこと。
ならばもう一度挑戦するのみということで、今回改めて名草巨石群と名草厳島神社に行ってみたので、ここで詳しくレポートしますね。
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目次
名草巨石群&名草厳島神社とは?
栃木県足利市北部に流れる名草川上流の弁天沢周辺に見られる巨石群および、巨石上に建てられた神社。
祀られてるのは弁財天で、名草厳島神社は足利七福神巡りの1つに数えられています。
御由緒
神社の縁起には、弘仁年間(810~824年)に、かの弘法大師が白い蛇の導きで岩清水の流れる巨石に出会い、そこに弁財天を勧請して祠を立てたのが始まりとされています。
江戸時代(1693年)になってから巨石群の1つである御舟石の上に石宮が建てられ、巨石の上に神社が建てられました。
厳島神社となったのは、明治時代の神仏分離令のため。巨石群は全国的にも珍しく、昭和14年に国の天然記念物に指定されました。
基本情報
無人の神社のため、営業時間・料金等の定めは特にありません。
所在地
〒326-0001 栃木県足利市名草上町4990
アクセス
- 北関東自動車道 足利ICから車でおよそ20分+徒歩15~20分
- 東北自動車道 佐野藤岡ICから車でおよそ40分+徒歩15~20分
最寄りのバス停から現地までは、なんと徒歩45分!そもそもバスの本数もとても少ないため、車で行くのがオススメです。
ただし、現地までの道路は舗装こそされていますが、車同士がやっとすれ違える程度の狭さです。運転に自信の無い方はタクシーを利用されることをオススメします。
要注意!名草厳島神社周辺は電波が圏外
名草巨石群および名草厳島神社周辺は携帯電話・スマートフォン等の電波が圏外となってしまいますので、連絡を取る際はご注意ください。
特に現地までタクシーで来た方は、帰りのタクシーを予め手配しておくことを忘れないでください。参拝にはそれほど時間はかからないので、タクシーに待っていてもらうか、時間を指定して迎えに来てもらいましょう。
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女子一人旅レビュー:12/25点
- オススメ度:5点
- 女子旅向き度:4点
- おひとりさま度:1点
- アクセス良い度:1点
- 近くのランチ度:1点
合計12点(25点満点)となりました。このレビューの読み方についてはこのブログの「女子一人旅的レビュー」の見かたを解説の記事を御参照ください。
オススメ度:5点
神社と巨石群までのハイキングコースはキツいですが、大変な思いをしてまで見に行く価値あり!巨大な石の上に建つ神秘的な神社、きれいに真っ二つに割れた巨石、巨石がまさに今大地から生まれましたと言わんばかりにゴロゴロと積み重なる様子など、見たこともないような景色が見られます。
観光地としてはもっと世に広く知られて良いくらい素敵なところでした。
女子旅向き度:4点
女子ならグループで行くのがおすすめ。清流の流れるハイキングコースは森林浴にもいいですよ。数々の不思議な巨石はとてもフォトジェニックです。
おひとりさま度:1点
あまり人の手の加わっていない山の中を進んで行くので、特に女性の一人歩きはおすすめしません。私は一人で神社と巨石群まで行きましたが、日曜日だというのにすれ違う人もなく、とても心細かったです。
アクセス良い度:1点
公共交通機関では、まずたどり着けません。車でも行けるのは駐車場まで。アクセスは残念ながらとても悪いです。
近くのランチ度:1点
名草地域は足利市の中でもかなりの田舎。近くにランチが食べられるお店はありません。街中に戻ってお店を探しましょう。
因みに、駐車場にある売店では、夏の時期は鮎の塩焼きを食べることが出来ます。
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巨石群と神社まではハイキングコースで行こう
車で進めるのは駐車場まで
車で進めるのは、名草厳島神社の1つ目の鳥居近くの駐車場までとなっています。ここからは、鳥居をくぐってハイキングコースを歩いて現地に向かいましょう。
1つ目の鳥居から神社のある2つ目の鳥居までは、歩いておよそ15~20分ほど。距離は大したことないのですが、傾斜が大きいため結構きついんです。そのうえ、巨石群と神社周辺は岩清水が流れているため、このハイキングコースも道が非常にぬかるんでいます。
ちゃおが参拝した日は、当日はもちろん前日も雨が降っていない、とてもよく晴れた暑い夏の日でした。しかし、この神社への道はまるで雨が降ったばかりかのようにぬかるんでいて、1度滑って転びそうになってしまったほどです。そのため動きやすい服装と運動靴は必須!万全の態勢で臨みましょう。
また、往復で結構な運動をすることになるので、水分補給もできるようにしておきましょう。駐車場の前には「弁天屋」という売店があるので、飲み物を調達しておくのもいいですね。
一つ目の鳥居をくぐったらハイキング開始
駐車場から見えるこの赤い鳥居が名草厳島神社の1つ目の鳥居です。ここからハイキング開始です。
ちょっとこの写真の鳥居の真下の部分を見てみてください。錆びかけた鉄製の車止めのようなものがあります。軽々とまたげる程度の高さのものですが、横から回ったほうが安全ですので気を付けてくださいね。
1つ目の鳥居を過ぎて30メートルほどは舗装された道が続きます。しかし、突然この舗装は途切れ、ぬかるんだ山道に切り替わります。私は登るので精一杯すぎて、途中写真を撮ることも忘れていたほどです。山道は鬱蒼としていて、8月の良く晴れた昼間であることを忘れるぐらい薄暗かったです。
清流の流れる音を聞きながら15分ほど山道を進むと、道の側に大きくすべすべの石が現れ始めました。
「こ……これが巨石群!?」と期待が膨らむような自然の素敵な演出ですね。ここまで来ればあともう少し。頑張りましょう。
鬱蒼とした木々が途切れ、光が差し込む開けた場所に出ました。右手には巨石群を示す矢印、そして正面には何やら案内板のようなものが見えます。ゴールまであと一歩です。
案内板の前に到着。名草厳島神社の縁起について記載してあります。奥には2番目の鳥居が見えています。あともう少しですね。
やっと2番目の鳥居に到着。なかなかきつい道のりでしたが、その分目的地に着いた嬉しさはひとしおですね。鳥居の手前には道案内の矢印が建てられています。神社の参拝後、巨石群へ向かう時にお世話になりましょう。
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見どころ1:弁慶の割石
武蔵坊弁慶が割ったと伝えられる巨石
2番目の鳥居をくぐって最初に目に入るのが、「弁慶の割石」。武蔵坊弁慶が、その怪力でもって割ったとされている巨石です。真ん中から見事にパッカーンと割れています。
石の周りには水が流れていて、土はぬかるんでいるためこれ以上近づくのは断念。よく見ると石の上の方にはしめ縄が巻かれています。神聖なものとして崇められてきたんですね。そして石の表面には苔が生しており、この石が過ごしてきた年月の重みを感じます。
名草巨石群の成り立ちについて
ここでちょっと真面目な話。この名草の巨石群は、花崗岩でできています。花崗岩は、一定の方向に割れやすいという性質を持っています。(中学校の理科で習いましたよね。)もともとは、大昔にマグマが冷えて出来た巨大な花崗岩が、割れてこのような巨石になり、それが長い年月を経て風化して、表面が滑らかな今の巨石群になったと考えられています。
したがってこの「弁慶の割石」も、おそらくは巨石の一つがたまたまこんな風にキレイにパッカーンと割れたがために出来たのでしょう。この石を見て、「こんなに大きな石を割れるなんて、弁慶のような怪力の豪傑ぐらいしかおらん」と考えた昔の人々によってこのような由来が出来たんでしょうね。昔の人々の想像力の豊かさは本当に素晴らしいです。
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見どころ2:胎内くぐり(御供石)
弁慶の割石のすぐ後ろに、嫌でも目に入ってしまう巨大な石があります。もう石ではなく岩と呼びたいような大きさ。その大きさ、なんと高さは11メートル、周辺の長さは30メートル超にも及ぶんです。
巨石の手前にはこの神社で祀られている弁財天様が琵琶を片手にちょこんと座ってらっしゃいます。
この巨石はただ見るだけではなく、巨石と巨石の間にできたわずかな隙間をくぐる胎内くぐりが出来ます。くぐることで子宝祈願・安産祈願が出来るとのこと。
ちゃおはといえば、この胎内くぐりは挑戦できませんでした。というのも、入口から中を覗いてみたところ、真っ暗!そして入口の時点でとても狭い!(ちなみに出口は入口よりもさらに狭くなっていました。)一人で参拝していたうえ、このとき境内にはほかに誰もいない貸し切り状態だったので、好奇心よりも恐怖心が勝ってしまい、断念しました。まあ、独身のちゃおには子宝祈願と安産祈願なんてまだ早いから良いんだけどね。
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見どころ3:本殿
いよいよ名草厳島神社本殿にお参りしましょう。胎内くぐりの巨石の奥に本殿があります。ん?でもこの神社、ずいぶん高いところにあるな。何か普通と違うぞ。
な、なんと、神社が巨大な石の上に建っているではありませんか。すごい!これぞ神秘の神社。
本殿までは傾斜が急な階段を上っていきます。足場はあまり良くないので注意してください。本殿の前から山へ向かって伸びている細い道がありますが、それは奥宮(巨石群)へ向かう道です。2つ目の鳥居の手前にあった道よりも近道になるらしいですが、より険しそうな道なのでちゃおは回避しました。
さらに驚いたことに、神社から胎内くぐりの巨石までは橋がかけられており、渡れるようになっています。ちょっと怖いですが、渡ってみました。見晴らしがとても良いです。(写真撮り忘れました。)渡った先から神社の奥に伸びる道は、本殿前の道同様、奥宮(巨石群)へ向かう道だそうです。こちらも険しい山道のため進むことは断念しました。
本殿と胎内くぐりの巨石の間にも、巨石がいくつかあります。その表面を岩清水が流れ、巨石に模様を作っています。手を伸ばして触れればきっとすべすべなめらかなのだろうなと思いつつ、自分が断っている高さを思うと手を伸ばせませんでした。
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見どころ4:奥宮(巨石群)
奥宮(巨石群)までは3ルートあり
名草厳島神社を堪能したら、次は奥宮(巨石群)を目指しましょう。奥宮に向かう道は3ルートあります。
- 神社2つ目の鳥居手前から進むルート
- 神社本殿横から進むルート
- 本殿から胎内くぐりの巨石上部に渡った先から進むルート
2番目と3番目のルートは1番目のルートよりも近道にはなりますが、険しい山道となっています。十分な準備や山道に慣れていないと厳しそうなので、ちゃおは断念しました。1番目のルートは2番目・3番目のルートに比べると遠回りですが、神社まで通ってきたようなハイキングコース(若干今までより険しい)です。ちゃおは1番目のルートで進むことにしました。
1番目のルートでさらに10分ハイキング
神社の2つ目の鳥居を出ると、奥宮(巨石群)へ続くハイキングコースがあります(案内標識あり)。若干神社まで来た道よりも険しそうですが、こちらを進んで行きます。途中から木で出来た階段が無くなり、道幅も細く、山道らしくなってきました。日曜日なのにすれ違う人もいなくて少し心細いです。
さらに進むと、木がより鬱蒼と茂ってきて、良く晴れていたはずなのに太陽の光が届いてきません。道幅もぐっと狭くなり、横にそれる道もチラホラ見えてきます。もっと暗くなってきたら、下手したら迷ってしまうこともあるかもしれません。心細いながらも、まっすぐ巨石を目指して進んで行きます。
奥宮(巨石群)に到着
心細い思いをしながら道を進んで行くと、突然太陽光がさんさんと降り注ぐ明るい場所に出ました。ついに着きました!ここが、奥宮(巨石群)です。巨石がごろごろと身を寄せ合うようにたくさん転がっているさまは圧巻です。
昭和14年の天然記念物指定後、昭和15年に建てられた記念碑がありました。側には巨石が集まる様子を真似ているのか、何かのおまじないか、小石が積まれた箇所があります。
御舟石
巨石の中には名前のついているものがいくつかあるそうですが、私が確認できたものを1つ紹介します。写真中央にあるのが「御舟石」。ちょうど船が逆さまになっているような形をしていることから名づけられたそうです。確かに石の片面が、まっ平らになっていますね。弁慶の割石の断面が思い出されます。江戸時代に御舟石の上には石宮が建てられたそうですが、現在はそれらしいものは確認できません。
巨石の周辺は木が生い茂っていてとても薄暗いのですが、巨石には太陽光が差し込んでいる様子がとても神秘的ですね。巨石がある場所には木が生えないために、このように巨石にだけ光がさしているように見えるらしいのですが、実際に見てみるとなんとも不思議な感じがします。
巨石群側の清流にも注目!
巨石群の側には、清流が流れていました。川底がはっきり見えるくらい水がきれいに透き通っています。川底をよく見てみると、きらきらと輝くものが見えます。よく砂金と間違われるようですが、これは雲母だそう。
また、名草は「ゲンジボタルの里」としても有名です。毎年6月には「名草ホタルまつり」が開催されています。ホタルはきれいな水のところにしか生息しないと言います。これだけきれいな水が流れているのですから、きっとホタルにとって住みやすいところなんですね。
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これだけは伝えておきたい注意点
名草巨石群と名草厳島神社にちゃおが実際に一人で行ってみて感じた注意点をお伝えします。
名草は熊が出る地域なので注意
帰ってきてから知ったのですが、巨石群と神社のある名草地域は熊がよく出ることで有名だそうです。そのため、熊の出没情報が出た場合には、残念ですが参拝は諦めたほうがいいかもしれません。現地での情報収集をしっかりと行いましょう。
山歩きに適した準備をして行こう
記事の最初の方でもお伝えしましたが、神社と巨石群までの道は結構きついハイキングコースとなっているため、動きやすい服装と運動靴で行きましょう。足元のぬかるみにも注意。あと、前述しましたが携帯電話とスマートフォンは圏外です。
また、日光観光の穴場!縁結びのパワースポット滝尾神社がおすすめの記事でレポートした滝尾神社も山の中を進まなければたどり着けませんでした。しかし、名草巨石群への道は滝尾神社よりもかなりキツイです。同じ観光地とはいえ、あまり人の手が入っていない場所なので、しっかり準備していきましょう。
御朱印はもらえない
御朱印ガールの方には残念なお知らせです。名草厳島神社には社務所がない(5月のお祭りの時期だけ社務所あり)ため、御朱印はもらえません。
女子の一人歩きはオススメしない
今回一人で散策してみて思ったのですが、女子の一人歩きにはあまり適していないと思います。一応観光地ですが、アクセスが悪いからか観光客は少なく、山道も鬱蒼としているため非常に心細かったです。以前訪れた日光二荒山神社別宮の滝尾神社への道も山の中のハイキングコースでしたが、それよりももっと整備されていない、人通りのない山らしい場所です。女性の方はなるべく複数人で行くことをオススメします。
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行ってみた感想
女子一人で行ったということもあり、途中心細い思いはしましたが、行ってみて大正解でした。人里離れた場所にひっそりと、昔からの自然の姿でたたずむ巨石と神社には神秘と畏怖の念を感じました。
巨石は風化しやすいとのことですから、今度見に行くときにはまた違った姿を見せてくれるのかと思うと、嬉しいような寂しいようなといった気持ちになります。常に聞こえてくる岩清水の流れる音にもたっぷり癒されました。本当にオススメのパワースポットです。
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